フロン回収・破壊法が改正され、「フロン類の使用の合理化及び管理の適正化に関する法律」(略称「フロン排出抑制法」)として平成27年4月1日から施行されました。
今までは、各冷蔵倉庫にて充填したり定期点検を実施していましたが、主な変更のポイントは下記の通りです。

  1. 都道府県知事の登録を受けた専門家以外は、フロン類を「充填」「回収」することはできない。
  2. 一定規模の機器の定期点検は「十分な知見を有する者」(冷媒フロン類取扱い技術者)が実施する。
    (法律上の制約はありませんが、都道府県より監査を受けた際に定期検査実施者が十分な知見を有する者か確認できるものが必要となります)
  3. 1年間にフロン類をCO換算値で 1,000 COトン以上漏えいした事業者は、国へ報告する義務がある。
    命令違反の場合罰金支払いあり
    漏えい量 = 充填量 × GWP(CO換算値)≧ 1,000 COトン
    ※充填量 = 整備時における(充填量-回収量)

特に誤解が生じることは報告の箇所で、『もし冷蔵倉庫自身が第一種フロン類充填回収業者になった場合には、回収事業者として年度毎に都道府県知事へ報告しなければならない』ことです。
上記のポイントの3は、基準以上の漏えいが発生した場合のみの報告義務です。

日冷倉協では、講習会を開催し冷媒フロン類取扱い技術者の認定ができる様に計画しています。

 

地球温暖化係数(GWP)一覧
分 類冷媒番号地球温暖化係数主な用途
CFCR114,750ターボ冷凍機
R1210,900ターボ冷凍機、業務用除湿機
R1314,400化学プラント、実験装置
R1136,130
R11410,000輸送機器用空調機
R1157,370
R5008,080輸送用冷凍機(トラック、鉄道、船舶用等)
R5024,660コンデンシングユニット等
HCFCR221,810パッケージエアコン(ビルマル含む)、GHP、スポットクーラーR123 77 ターボ冷凍機
R12377ターボ冷凍機
R124609
HFCR2314,800化学プラント、実験装置、スクリュー冷凍機
R32675
R134a1,430輸送用冷凍機(トラック、鉄道、船舶用等),ターボ冷凍機
R143a4,470
R152a124
R245fa1,030ターボ冷凍機
R404A3,920冷凍冷蔵ユニット、別置型ショーケース、製氷機、業務用冷蔵庫、自動販売機、チリングユニット、輸送用冷凍機(トラック、鉄道、船舶用等)
R407C1,770パッケージエアコン(ビルマル含む)、GHP、スポットクーラー、業務用除湿機、冷凍冷蔵ユニット、別置型ショーケース、チリングユニット、輸送機器用空調機
R407E1,550スクリュー冷凍機、コンデンシングユニット等
R410A2,090パッケージエアコン(ビルマル含む)、業務用除湿機、チリングユニット、輸送機器用空調機、コンデンシングユニット等
R507A3,990